AGA治療にかかる金額は?

服用薬の場合の費用

財布のお金を数える様子M字ハゲやO字ハゲと呼ばれているように、男性の薄毛は生え際から頭頂部にかけての部分に集中するのが特徴です。
これは、男性ホルモンのテストステロンが変化して作り出されるDHTという物質が原因で、AGAと名付けられています。
日本人男性における発症頻度は約30パーセントで、20歳代の後半から30歳代にかけて著名となるのが一般的です。

AGAは基本的には生理的な現象に過ぎないために、いくら薄毛が進行しても健康面に対しての影響はありません。
しかし、最終的には生え際が後退して頭頂部までの髪の毛が全てなくなる状態にまで進行するので、見た目が大きく変わってしまい、社会的な影響は少なからず受けることになります。
特に女性からの評価は薄毛になる前と比較すると厳しいものに変化します。

ただし、現在では医療機関によるAGA治療が行われており、かなりの確率で進行を防止することが可能となっています。
これは、プロペシアという服用薬が開発されたためで、2005年に厚生労働省に承認されて以降に本格的にスタートしています。
ちなみに厚生労働省が承認する際に実施したこの服用薬の臨床試験では、軽度改善以上の効果が被験者の58パーセントに、不変以上の効果が98パーセントに確認されています。
また、現在ではプロペシアジェネリックのフィンペシアも発売されており、AGA治療薬は長期的な服用が必要なことからコストを抑える為にフィンペシアを使用する方も増えています。

この服用薬の作用機序は、還元酵素のII型5α-reductaseの活性を阻害するというもので、髪の毛に対して直接効果を発揮するわけではありません。
しかし、この還元酵素のII型5α-reductaseはテストステロンを変換してAGAの原因物質DHTを生産するという役割を担っているので、結果的に症状の進行が止まることになります。

これはDHTの生産量が減少するので、狂わされていたヘアサイクルが正常な状態に回復するためです。
このため服用薬によるAGA治療は、身体の内側にアプローチすることにより、髪の毛の状態を元に戻すという内容です。

なお、このような服用薬によるAGA治療は、症状を根治することは出来ません。
何故なら、服用薬の使用を中断すると、再びDHTが生産されるようになるので、ヘアサイクルが狂わされてしまうからです。
薄毛を受け入れられるようにならない限りは、継続して服用しなくてはならないということです。

ちなみにAGA治療で用いられている服用薬は、1か月分で6,000円から8,000円程度が相場です。
つまり、年間にかかる費用は70,000円から100,000円程度ということになり、年数が長くなるほど負担は大きくなっていきます。
結果的にはカツラを購入するのと変わらない金額がかかってしまうことも起こり得ます。

2,005年に厚生労働省に承認された服用薬は、2,015年に特許が切れたために、後発医薬品のジェネリックが何種類か登場しています。
これらは先行医薬品のように研究開発費がかけられていないので、低価格で購入できるという魅力があります。
服用薬のジェネリックの値段は先行医薬品より1錠当たり50円から100円程度安くなっており、負担をかなり減らすことが出来ます。

自毛植毛の費用と専門院

髪の毛が気になる男性現在のAGA治療で主流として用いられている服用薬は、薄毛が発症してから長い時間が経過したような場合は、改善効果を体感できない可能性が高くなります。
何故なら、AGAは長期化するとDHTの皮脂の分泌量を過剰化するという作用により、毛根が機能を喪失してしまうからです。
AGA治療薬は、単なるII型5α-reductaseの活性阻害剤で、毛根を再生するような効果はないので、このような状態から回復させることは出来ません。

自毛植毛は、服用薬では改善するのが難しいような状態にまで進行した薄毛でも、元の状態に回復させられる治療法です。
また、イングランドのプレミアリーグで活躍しているサッカー選手が成功したことでも知られているように、効果と安全性の両方においてハイレベルということも特徴です。
これは自分自身の毛根組織を利用するので、アレルギーや拒否反応などの副作用が起こりにくいということが関係しています。

なお、自毛植毛の具体的な内容は、後頭部の毛根組織を採集して、薄毛部分に移植するというもので、世界全体で1年間に約200,000件実施されています。
この内で約13パーセントは女性を対象としたもので、薄毛の原因や年齢、性別などは関係がありません。
唯一の条件は、移植できるだけの毛根組織が残っているということで、これさえクリアできればかなりの確率で回復させることが可能です。

AGAは生え際から頭頂部にかけての部分が薄毛になる一方で、側頭部や後頭部はフサフサの状態を保っているケースが少なくはありません。
このため自毛植毛との相性はかなり良好で、イギリスの有名サッカー選手のように見違えるような状態に変身することが出来ます。
このように魅力的な自毛植毛ですが、効果が期待できる反面として費用もそれなりに必要です。

自毛植毛は症状の進行度で値段も変わる?

国内でトップシュアを誇る専門院の場合は、基本治療費200,000円に1Graft1,200円、切らない方法の場合は1Graft2,000円というシステムを確立しています。
例をあげると、以下のような治療費用になります。

生え際の後退が進んでいるタイプ
400Graftから600Graftが必要となり、自毛植毛の費用は680,000円から920,000円
生え際から頭頂部にかけて進行したタイプ
800Graftから1,200Graftが必要となり、自毛植毛の費用は1,160,000円から1,640,000円
頭頂部にお皿が載ったようなタイプ
1,000Graftから1,500Graftが必要となり、自毛植毛の費用は1,400,000円から2,000,000円
薄毛が広範囲なタイプ
2,000Graftから3,000Graftが必要となり、自毛植毛の費用は2,600,000円から3,800,000円

自毛植毛はカツラや増毛ではなく、自分自身の髪の毛を回復させるという薄毛治療で、施術が完了して以降のメンテナンスは原則不要です。
このため、カツラや服用薬のようにいつまでもお金を払い続けなくてはならないということはないので、トータルでのコストはそれほど傑出したものではありません。
具体的には自毛植毛は服用薬よりは金額がかかりますが、高級カツラよりは結果的にお得となります。

HARG療法の費用と効果の確立性

HARG療法は、再生医療をベースとした薄毛治療で、100パーセントに近い発毛が期待できるということで大きな注目を集めています。
実施している医療機関は年々増加しており、現在ではその数は全国で180以上にまで達しています。

HARG療法という名前は、毛髪再生治療という意味のHair Re-generative theraphyの頭文字を取ったもので、アミノ酸やビタミンなどの栄養素と脂肪幹細胞から抽出した成長因子のAAPE(幹細胞抽出増殖因子蛋白質)を成分とするHARGカクテルを頭皮に注入し、ヘアサイクルを正常化することで発毛を促進するという内容です。

ちなみにHARG療法では頭皮にHARGカクテルを注入する方法にも工夫を施しており、注射針を用いるPapur法、レーザーにより頭皮に小さな穴をあけて浸透させるFractional Laser法、頭皮の表皮にHARGカクテルをダイレクトに注射するNapaju法、極細の針が付いた医療用のローラーにより頭皮にHARGカクテルを浸透させるDerma roller法などがあります。

HARG療法はAGAだけを対象とした治療法ではなく、自己免疫疾患の一種の円形脱毛症や近年急激に増加している女性の薄毛に対しても有効です。
また、自毛植毛のように髪の毛がある程度残っていなければならないという条件はありません。
つまり、完全にオールマイティーな薄毛治療ということになります。

このように薄毛に悩んでいる人にとって大きな期待が持てるHARG療法は、治療期間は半年から1年間程度で、治療回数は8回程度で終了です。
その後は、経過を観察する程度で定期的な通院は必要がありません。
このために、服用薬の治療やメンテナンスが必要なカツラのように、継続的に費用が発生するというわけではありません。

HARG療法の発毛効果は持続する?

しかしHARG療法による発毛効果は、治療が終わった後も継続します。
これは、他のAGA治療とは違い薄毛を完全に治すことを目的としているからです。
具体的にはHARG療法を行うことにより、頭髪の成長因子を生み出す自分自身の細胞組織が蘇るという内容です。
このために、根治が期待できる唯一のAGA治療ということになります。

このように魅力的なHARG療法は、実施しているクリニックにより価格設定やメニューには違いがあるので、年間にかかる費用もまちまちです。
たとえばHARG療法の開発者のクリニックでは、6回・8回・10回という3種類のコースを用意しており、1回当たりの費用は15万円です。
つまり、900,000円・1,200,000円・1,500,000円という3パターンがあるということです。

さらに単回治療としてその都度180,000円払うメニューや最初の1年間8回施術を行ったのちに、その後4年間1回ずつ施術を行う5年間の長期コストの1,920,000円というメニューも用意されており、薄毛の状態や体調などに合わせて選択することが出来ます。
最も高いメニューでも自毛植毛やカツラよりも安いということもHARG療法の人気が年々高まっている理由と考えられます。

AGA治療に伴うリスクについて

頭の傷が痛い男性AGAはX染色体上に存在する男性ホルモンレセプター遺伝子の多型が発症の鍵を握っている症状で、母方の祖父が重要なポイントとなります。 また、これ以外にも複数の遺伝子が関係していると考えられており、本人の意思に左右されることなく発症することになります。

このため以前は諦めるかカツラをかぶるしかなかったのですが、現在ではAGA治療により予防と改善が可能となっており、薄毛に悩んでいる人にとっては明るい状況となっています。
ただし、一方でリスクもあるので良く把握したうえで行わなくてはなりません。

まず最もスタンダードなAGA治療の服用薬を用いる方法は、性欲の減退や精子の減少などの性機能の低下を引き起こすケースがあります。
これは服用薬により生産量が減少するDHTは男性性器の発育に関与するなど性機能と密接に関係しているためです。
臨床試験ではこれらの副作用が発症する確率はプラシーボ群と有意の差は見られませんでしたが、確率は0パーセントではないということを認識するのが適当です。

次に、自分自身の毛根組織を移植する自毛植毛は、後頭部に傷跡が残ってしまうというリスクがあります。
技術は年々進化しており、切らない方法なども開発されていますが、毛根組織を採取する際に頭皮に全く傷をつけないという段階には至っていないので、傷跡を残さないように施術を完了するということは出来ません。

これは髪の毛が伸びることにより隠すことが出来るので、発毛に成功すればそれほど大きな問題にはなりません。
ただし、移植先での定着率は専門医であっても100パーセントではないので、場合によっては生えないということも起こり得ます。
1年間で1,000,000円以上の費用をかけたにもかかわらず失敗したうえに傷跡が残るという最悪の事態になる可能性もあるということです。

これらの治療法と比較すると、HARG療法の場合はそれほど大きなリスクはありません。
頭皮にHARGカクテルを浸透させる際に、方法によってはチクチクとした痛みを感じるという程度で、性機能の低下や傷跡が残るという問題が起きることはないからです。
年間の費用が1,000,000円以上かかるということは経済的には大きな負担ですが、自毛植毛やカツラよりは安くて済むのでコスト面でも優秀な内容ということになります。

HARG療法はどのクリニックでもできるわけではない

ただし、HARG療法は特殊な知識と技術を要するので、どこのクリニックでも受けられるということはありません。
このために、住んでいる地域によっては通院するのが難しいということもあるのがデメリットということになります。

このように現在のAGA治療にはいずれも完璧というわけではなく、発展途上の段階です。
また、薄毛を改善するまでには数年間を要するという場合もあり、時間はどうしてもかかってしまいます。
このために、手っ取り早く薄毛を隠したいという場合はカツラの方が有効です。

ただし、カツラでは問題を根本的には解消することは出来ないので、自分が何を望んでいるのかを良く考えたうえで、何を選択するのかを決めるのが最適です。